中国では日本関連のイベント約20件が延期・中止となった
中国では、日本関連イベントの延期・中止が拡大している。日本貿易振興機構(ジェトロ)の11月19日時点の集計によると、約20件のイベントが延期・中止となっている。高市早苗首相による「台湾危機」の可能性に関する国会答弁を受けて、中国政府はここ数日、日本批判を強めており、中国の地方自治体や企業は日本企業との接触を避ける傾向にあるようだ。
11月19日に江蘇省で予定されていた日中貿易促進イベント、そして11月22日から北京で予定されていた日本のNPO法人「Gonno」と中国のパートナーが共催するイベントは、いずれも延期となった。一部のイベントは予定通り開催される一方で、中国側の撤退の動きも広がっている。
日中両政府間の対立は、首相の国会答弁と駐大阪中国総領事のソーシャルメディアへの投稿に端を発している。中国外務省は11月14日、中国国民に対し、近い将来の日本への渡航を控えるよう勧告した。11月16日には、中国教育部と文化観光部がそれぞれ、日本への留学計画を慎重に立てるよう促し、近い将来の日本への渡航を控えるよう勧告した。
日中対立の影響はエンターテインメント業界にも影響を与えている。中国の映画ニュースなどの報道によると、アニメ映画『クレヨンしんちゃん』シリーズの最新作や『はたらく細胞』などの日本映画が中国での公開を延期した。この決定は、中国の観客の感情などを考慮した結果だと報じられている。
吉本興業が11月20日から22日に上海で予定していた公演シリーズも中止となった。吉本興業の公演を開催予定だった上海の劇場は18日、中止の理由を「不可抗力」とし、観客に謝罪する声明を発表した。
