日産、スポーツカー「フェアレディZ NISMO」を2026年にも中国で発売へ

日産自動車は10月16日、世界的に人気の高いスポーツカー「フェアレディZ NISMO」を、2026年にも中国で発売すると発表した。イヴァン・エスピノサ社長が杭州で行った記者会見で明らかにした。日産は、電気自動車(EV)などの新エネルギー車に加え、高性能スポーツカーを含む多様なモデルを投入し、販売拡大を目指す。

同日、日産は中国浙江省杭州でも記者会見を開き、「フェアレディZ NISMO」の発売を発表した。フェアレディZは、日産のシグネチャースポーツカーで、スポーツカーブランド「NISMO」の専用パーツを採用している。日産が中国でフェアレディZシリーズを販売するのは今回が初めてとなる。

​​エスピノサ社長は、「この車はパフォーマンスとレーシングDNAの象徴です。私自身もこの車を愛しており、中国のお客様と共有したいと思っています」と述べた。価格は未発表。

日産は記者会見で、中国合弁会社である東風日産が2025年に発売予定のプラグインハイブリッドセダン(PHV)「N6」と改良新型「ティアナ」の外観デザインも公開した。新型ティアナの「スマートコックピット」には、中国のファーウェイ(華為技術)の技術が採用されている。

日産は業績低迷に苦しみ、事業再建に向け、世界的な人員削減を実施している。中国での販売台数は2024年に2023年比で12%減少すると予測されているものの、2025年4月下旬に発売された電気自動車(EV)「N7」は好調な販売を記録し、業績を伸ばしている。

日産は経営陣を刷新し、4月にエスピノサ氏が社長に就任した。同氏が中国で公の場に姿を現したのは今回が初めてだ。エスピノサ氏は「中国市場は重要であるだけでなく、なくてはならないもの」と述べ、技術やトレンドが急速に変化する市場で生き残っていく決意を示した。