ベトナムとマレーシアの貿易は過去10年間で力強い成長を記録している
ベトナムとマレーシアの二国間貿易は過去10年間で目覚ましい成長を記録し、2015年の80億米ドルから2024年には142億米ドルに増加しました。また、目標額である180億米ドルを予定より早く達成する見込みです。
ベトナム駐マレーシア貿易顧問のレ・フー・クオン氏によると、両国が2015年に戦略的パートナーシップに昇格して以来、マレーシアの対ベトナム輸出は約160%急増しました。この急増は、ベトナムの輸出志向型経済にとって不可欠な燃料、電子部品、石油製品といった必須生産財に対する需要の高まりを反映しています。
一方、ベトナムの対マレーシア輸出も80%以上増加しており、農産物と加工品の伸びが顕著です。
2024年には、ベトナム産米は電子機器や鉄鋼と並んで、マレーシアの輸入上位3品目の一つとなりました。ベトナムのコーヒー輸出も、マレーシアの国内生産量が限られていることから、力強い伸びを示しました。
投資面では、2025年4月末までにマレーシアの投資家はベトナムで770件の有効なプロジェクトを実施し、総登録資本金は136億米ドル近くに達しました。マレーシアは、ベトナムに投資している150カ国・地域の中で10位、東南アジア諸国連合(ASEAN)の中では3位にランクされています。
マレーシアの投資は、ベトナムの21の経済セクターのうち18に及びます。最大のシェアを占めるのは教育・訓練で、7件のプロジェクトが36億米ドルを超えています。これに続き、製造・加工産業が249件のプロジェクトに約29億米ドル(総投資額の21.2%)、電力・ガスセクターが5件のプロジェクトに約25億米ドル(同18.2%)となっています。
一方、ベトナムの投資家はマレーシアで27件のプロジェクトに投資しており、総登録資本金は8億5,480万米ドルに上り、その大部分は鉱業(8億420万米ドル)に集中しています。その他の投資分野には、専門・科学・技術サービス(4,370万米ドル)、卸売・小売、自動車修理などが含まれます。
ベトナム企業は、ベトナムだけでなく中国、タイ、インドネシアといった他の地域経済圏とも自由貿易協定を結んでいるマレーシア市場において、激化する競争に直面しています。同氏は、ベトナム企業に対し、この市場で確固たる地位を築くために、更なる努力と戦略的関与を促しました。