2025年世界大学ランキング:清華大学12位、北京大学13位、東京大学26位
英国の教育データ機関であるタイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)は10月9日、2025年版世界大学ランキングを発表しました。アジアからは過去最多となる929校がランクインしました。THEは、中国をはじめとする国々の大学がランキングで順位を上げており、東アジアの大学は「急速に発展している」と指摘しています。東京大学は日本からは1位となり、2024年の28位から26位に上昇しました。
このランキングは、教育環境、研究、国際性を評価するものです。3,168校が参加し、115の国と地域から2,191校がランクインしました。
英国のオックスフォード大学は10年連続で総合1位を獲得し、米国のマサチューセッツ工科大学(MIT)は2位を維持しました。上位10位は英国と米国の大学が占めました。しかし、トップ500にランクインしたアメリカの大学の数は102校で、THEの統計では過去最少となった。
中国本土の清華大学は3年連続で12位となり、アジアで1位となった。北京大学は13位だった。中国本土の大学の20%以上がランキングで順位を上げた。韓国からはトップ100に4校がランクインし、2024年以降倍増した。香港からはトップ200に6校がランクインし、THEのランキングでは過去最多となった。
日本からは115校がランクインした。東北大学は103位、大阪大学は151位、順天堂大学はトップ600位以内にランクインした。東京大学に次ぐ京都大学は55位から61位に順位を落とした。
THEは、日本の大学は「研究の質に関するすべての指標で向上した」と評価する一方で、「ランキング上位における存在感は低下した」と分析している。
THEのフィル・ビーティ氏は、欧米の名門大学から東アジアの大学へと勢力バランスが移行していると指摘した。欧米は研究資金の確保と国際的な人材の獲得が停滞しており、「この傾向は今後も続く可能性が高い」と述べている。
この評価は、トランプ政権が著名な私立大学への資金提供を停止し、留学生の受け入れ資格を剥奪する前に行われた。ビーティ氏は、「アメリカの大学の研究の質、優秀な学生を惹きつける力、そして国際的な存在感は、今後低下する可能性が高い」と指摘した。