富士フイルム、インドに半導体材料工場を建設

富士フイルムはインドに半導体材料工場を建設する。同社は2028年頃の生産開始を目指し、インド政府が国策として支援する半導体プロジェクトに部材を供給する。米中対立を背景にインドはハイテク機器の生産体制を整備しており、半導体分野で素材や製造装置に強みを持つ日本企業にもビジネスチャンスが到来している。

富士フイルムは2025年までにインド西部グジャラート州に工場建設用の土地を取得し、早ければ2026年にも着工する。投資額は数十億円で、半導体の製造工程で不純物を取り除くために使う薬品や現像液などの生産も検討する。

製品はまず、インドのタタ・グループ傘下の半導体製造会社タタ・エレクトロニクスに供給される。タタ・エレクトロニクスは台湾のパワーチップ・セミコンダクター・マニュファクチャリング社(PSMC)と提携し、グジャラート州に半導体「フロントエンド」工場を建設している。早ければ2026年にも生産を開始する見込みで、主に自動車用途などの最先端ではない半導体を生産する。

インド政府とタタ・エレクトロニクスはともに、経済安全保障の観点から、原材料を含む半導体サプライチェーンをインド国内に構築すると表明している。

現在、一部の半導体材料の原材料は中国で生産されています。インドは中国への依存を避けるため、現地化を目指している。

富士フイルムはインド国内の自社工場が稼働するまで、欧州、米州、アジアの既存生産拠点からインドに製品を供給するとみられる。富士フイルムはタタ・エレクトロニクス以外にもインドの他の半導体工場への供給を計画しており、シンガポールなどアジア諸国への輸出も検討している。