欧米市場でガリウム価格が1キログラムあたり1,600ドルに上昇

英国の調査会社アーガス・メディアのデータによると、1月22日時点の欧米市場におけるガリウムの基準価格は1キログラムあたり1,600ドルで、年初から16%上昇し、比較可能なデータが存在する2002年以降で最高値を記録した。

ガリウムは半導体や発光ダイオード(LED)に使用される希少金属である。特に半導体分野では、従来の主原料であるシリコンよりも高速化と省エネルギー化が期待されており、重要な材料となっている。ガリウムをベースとしたパワー半導体は、電気自動車のモーター制御に不可欠である。

米国地質調査所(USGS)のデータによると、2024年の世界のガリウム生産量は760トンで、その99%を中国が占めるとされている。中国税関のデータによると、2025年のガリウム輸出の約6割が日本向けとなる。

​​高市早苗首相が「台湾危機」の可能性について国会で答弁したことを受け、中国政府は1月6日、日本への軍民両用品の輸出管理を強化すると発表した。ガリウムは2024年12月に米国に対して実施される同様の措置にも含まれる。これは、ガリウムが軍事用レーダーにも使用されているためだ。

ガリウム販売を専門とする日本の半導体商社、WING(東京都港区)の若津雄吉氏は、「日本への輸出が再び停止する可能性は非常に高い」と見ている。東京大学でレアメタルを専門とする岡部徹教授は、「今回の措置は日本を特に狙ったものだが、鉱物資源全体の供給不安の高まりや、高価格でも供給を確保したいという考え方は世界的に広がっている」と指摘する。

中国は対米政策の一環としてすでにガリウムの輸出を制限しており、「これまで購入できなかった人々からの問い合わせが非常に多くなっている」という。