キヤノン、中国広東省中山市のプリンター工場を閉鎖

キヤノンは、中国広東省中山市におけるレーザープリンターなどの生産を停止しました。市場縮小と中国企業の台頭により、操業継続が困難になったと発表しました。生産は他の工場に移管され、一部製品は生産終了となります。

キヤノン(中山)事務機器有限公司は、11月21日に操業を停止しました。同工場は2001年に設立され、2012年には生産能力を拡張した新工場に移転し、レーザープリンターとレーザー複合機を生産していました。

2025年9月末時点で、従業員数は約1,400人となる見込みです。キヤノンは再就職支援を行います。

中国では、スマートフォンやオンライン決済の普及により、ペーパーレス化が急速に進んでいます。書類が不可欠な官公庁でさえ、国内企業からの製品購入を優先する傾向が見られており、日本企業にとって事業環境は厳しさを増しています。

キヤノンにとって、レーザープリンターをはじめとする印刷関連製品は、売上高の半分以上を占める収益の柱です。ペーパーレス化が逆風となる中、同社は成長ポテンシャルの高い印刷会社へのデジタル印刷機の拡販に注力しています。