1~6月の出生数は33万9000人

厚生労働省は8月29日、1~6月の人口動態統計(外国人の速報値を含む)を発表し、出生数は33万9280人で、前年同期比3.1%減となった。以前は5%を超えていた減少率は、新型コロナウイルス感染症の流行以降鈍化しているものの、少子化傾向に歯止めがかかったとは言い難い状況が続いている。2025年4月には、保育所などの入所を希望する児童の待機児童数が、少子化による入所需要の減少などから、7年連続で過去最少を更新した。

今年上半期の出生数は、比較可能なデータが存在する1969年以降で最低を記録した。このペースが続けば、年間出生数も過去最少を更新する可能性が高い。

上半期の死亡数は83万6,818人で、前年同期比3.1%増加しました。出生数から死亡数を差し引いた自然増減は49万7,538人でした。日本の人口は21年連続で自然減となっています。婚姻件数は23万8,561件で、前年同期比4.0%減と、2年ぶりの減少となりました。

政府は、2023年末に策定された「子ども未来戦略」に基づき、児童手当の拡充など、少子化対策に向けた「超次元対策」を強力に推進しています。

政府は、2030年までを少子化傾向を反転させる最後のチャンスと位置付け、国と地方自治体は2028年度までに総額約3兆6,000億円をこれらの政策に投入しています。しかし、現時点で十分な成果が得られているかどうかは、まだ判断が難しい。

こうした「異次元対策」が講じられた背景には、新型コロナウイルス感染症のパンデミックがこの傾向を急速に加速させたことがある。パンデミック中の移動制限によって社会交流の機会が減り、結婚が減少する傾向にある。日本では、結婚の減少が出生数の減少と相関関係にあると強く考えられている。

2025年前半の状況について、日本総合研究所の藤波巧主席研究員は、「近年の出生数の減少率は5%を超えており、減少幅は若干縮小している」と指摘する。藤波氏は、新型コロナウイルス感染症のパンデミックによって急減していた結婚数が足元で横ばい状態にあることが主な要因だと考えている。また、1990年以降10年間の安定した出生率が、現在の30代人口を支えているとも指摘する。

藤波巧氏は、日本の出生率は2025年でも3%以上の低下が続くと予測している。これは、2000年代に見られた1%以上の低下と比較すると、比較的高い水準だ。藤波氏は、既婚女性の出生率が低下しているため、出生動向の大幅な改善は期待しにくいと考えている。

日本子ども家庭機構が8月29日に発表したデータによると、2025年4月1日現在、保育所等の入所を申請しているにもかかわらず入所できない待機児童の数は2,254人だった。これは、ピーク時の2017年の26万810人から10%未満に減少したことになる。待機児童数は前年比で313人減少した。全国1,741市区町村のうち、幼稚園の入所を希望する児童がゼロの市区町村は1,530市区町村(87.9%)に上る。

入園児童数の減少理由について、これらの自治体の52.2%が「保育所の新設による定員拡大」を挙げ、最も多かった。次に多かったのは「想定を下回る申込数」で、26.3%だった。

待機児童数は大津市が132人で最多だった。前年より52人減少したものの、依然として100人を超える待機児童数を抱える唯一の市町村だった。大津市は「保育士の確保が困難で、計画していた定員増加ができなかった」と説明した。

日本の人口過疎地域では、少子化の影響で保育所の不足が深刻化し、施設の統廃合が迫られている。

政府は待機児童問題に対処するため、保育の定員拡大を進めてきたが、現在、政策転換を検討している。子ども家庭省は、2025年度から、保育需要の減少が見込まれる地方自治体への国庫補助率を2分の1から3分の2に引き上げます。子ども家庭省は、保育需要の減少が見込まれる地方自治体を対象に、保育所の統廃合や学童保育・学童保育の推進などを推進します。

指定保育所に申し込んだものの入所できなかった「隠れ待機児童」は64万4890人で、前年度より6543人減少したものの、依然として高い水準にあります。

育児休業の取得期間を延長するために、保育所の入所を意図的に拒否する行為が大きな問題となっています。