日本の対中食品輸出、2024年に29%減少へ

日本の「食品」輸出が拡大している。農林水産省は2月4日、2024年の農林水産物・食品の輸出額が12年連続で過去最高を更新したと発表した。日本産水産物の禁輸措置が続く中国向け輸出の減少を、米国や欧州、東南アジアなどへの輸出増加で補った。カレーキューブ(ブロックカレー調味料)が大きく伸び、商品カテゴリーも多様化した。

2024年の日本の農林水産物・食品の輸出額は前年比3.7%増の1兆5073億円となる見込みだ。対ドルでの円安の影響もあるが、1兆5000億円の大台を超えたのは初めて。

主な理由は輸出先の多様化です。最大の輸出先だった中国は、東京電力福島第一原子力発電所の処理水の放出を理由に日本産水産物の輸入を制限し、悪影響が出ている。中国本土向けの輸出は前年比29.1%減の1681億円となった。香港への輸出も6.6%減少した。

中国本土と香港向けの需要を代替し、その他の国と地域への総輸出は15.4%増加しました。米国への輸出額は17.8%増の2429億円。農林水産省の統計では、米国が2004年以来約20年ぶりに首位に返り咲いた。中国の禁輸措置を利用し、米国へのホタテ貝の輸出も進展した。

輸出量上位10カ国・地域のうち、中国本土と香港を除く全てが過去最高を記録した。抹茶やラーメンなど日本食が人気の欧州連合(EU)向け輸出は18.5%増加したほか、韓国、ベトナム、タイ向けも10~20%増加した。

背景には、海外の消費者の間で日本食の人気が高まっていることがある。カテゴリー別の伸び率では、カレーキューブなどのソース・ミックス調味料が15.9%増の629億円で1位となった。緑茶と和牛が僅差で2位となった。

調味料メーカーのエスビー食品は、約80種類のカレー製品を約60の国と地域に輸出している。 2024年4月から12月までの米国向けカレー製品の輸出量は前年比約20%増加した。

主力商品は同社の「ゴールデンカレー 中辛」で、食品法規に準拠している以外は味や配合は基本的に日本国内の商品と同じである。同社は「アジア系のファミリー層から、日本を訪れた際に日本のカレーを食べた人、日本の食文化に興味を持つ若者にも人気が広がっている」としている。約50カ国・地域にカレー製品を輸出しているハウス食品グループは、欧米でも販売が好調だ。

日本政府は農産物輸出額を2025年までに2兆円、2030年までに5兆円に拡大するという目標を掲げている。

日本の自民党の森山裕之幹事長と江藤拓農相は1月に中国を訪問し、日本産和牛や水産物の中国への輸出再開を支援するよう中国政府に提案した。しかし、日本の水産物が禁輸措置で打撃を受けたように、中国市場への過度の依存もリスクとなるだろう。

貿易に詳しい日本の近大教授、勝田英樹氏は「消費量の多い欧米への輸出拡大が重要」とし、「イチゴなど高価格帯の産品の輸出に注力すべきだ」と指摘した。

日本の米輸出は27%増加

農林水産省は2月4日、2024年の米の輸出額が前年比27・8%増の120億円となり過去最高となる見通しを発表した。米国や香港のおにぎり店や日本食レストランでは取引が増加した。国内の米価が高騰し、輸出用米の生産を躊躇する農家も出ている。国内外の需要増に対応できる柔軟な生産体制や仕組みの構築が最優先課題だ。

国・地域別にみると、香港向けが24.2%増の32億円で最多となり、米国向けも42.9%増の25億円と大幅に増加した。包装米などの売れ行きも好調で、輸出は約40%増加した。

海外での米の需要は増加しているものの、国内米価格の高騰により輸出の勢いは縮小する可能性が高い。日本のメーカーも「国内で販売すると価格が高くなる」と否定的な意見を述べた。

日本の硬直した米政策も障害となっている。日本では、米は播種段階から使用制限が求められています。日本政府は輸出用米に10ヘクタール当たり最大4万円の補助金を支給する。補助金が交付されると、米の用途が固定され、国内で米が不足しても、輸出用米を国内流通に転用することはできない。

農林水産省は2027年度からのコメ政策の見直しの議論を始め、輸出拡大を目指す方針を明らかにした。輸出目標の設定や生産コストの削減などの対策を進める方針だが、使用制限の調整はまだ着手されていない。