プラチナ価格が過去最高値を更新

国際プラチナ先物価格は12月23日、初めて1オンスあたり2,300ドルを突破した。同じく史上最高値となっている貴金属である金と比較すると、プラチナの相対的に低い価格が市場の注目を集めている。

国際的な指標であるニューヨーク先物価格は12月23日、前日比234.4ドル(11%)上昇し、1オンスあたり2,323.8ドルとなり、過去最高値を更新した。これは2008年以来の高値更新であり、年初時点の約2.5倍に相当する。

プラチナは自動車の排ガス浄化用触媒に使用されている。12月16日には、欧州がガソリン車の販売を原則禁止する政策を解除する見通しであることが報じられ、これにより、プラチナ需要全体の約4割を占める自動車用途の需要拡大が期待されている。中国では11月、広州先物取引所(GFEX)で初めてプラチナ先物取引が開始された。 「中国経済の減速と資産保全の必要性から、プラチナ取引が活発化している」と、マーケットエッジの代表である小金根勉氏は述べている。

金価格の上昇に伴い、金価格と高い相関関係にあるプラチナも、比較的低価格であることから多額の資金流入を集めている。プラチナ市場は金市場よりも規模が小さいため、価格変動はより不安定になりやすい。