IMF、中国の2025年成長率予測を5.0%に上方修正

国際通貨基金(IMF)は12月10日、中国経済に関する年次報告書を発表し、中国の2025年の成長率を5.0%、2026年の成長率を4.5%と予測しました。これは、10月に発表された世界経済見通しと比較して、それぞれ0.2%、0.3%ポイントの上方修正となります。

中国政府は、2025年のGDP成長率を約5%と目標としています。IMFは、上方修正の理由として、政府のマクロ経済政策と、11月に米国と中国が実施した関税引き下げを挙げています。

中国政府は、過度な価格低下、生産、投資を抑制することを目的とした「反内政」政策を推し進めており、2025年の0%の平均インフレ率は2026年には0.8%に上昇すると予想されている。

報告書は、不動産市場の低迷、地方財政の悪化、そして消費者心理の弱さが、内需の低迷とデフレ圧力につながっていると指摘している。中期的には、生産性の低迷と人口高齢化が経済成長の足かせとなるだろう。

報告書は、政策上の優先事項として、政府は「輸出と投資への過度な依存から脱却し、消費主導の成長モデルへの転換」を優先すべきだと提言している。内需拡大のためには、財政刺激策や社会保障制度の拡充に加え、不動産セクター改革の加速が不可欠である。