中国・大連で開催延期となった日本製品展示会
中国遼寧省大連市で、大連日本製品展示会が10月24日に開幕しました。10月26日までの3日間の会期で開催されるこの展示会は、当初9月中旬に予定されていましたが、2025年が抗日戦争勝利80周年に当たることから延期されました。
2008年に始まったこの展示会は、今年で14回目を迎えます。大連市政府などが主催し、日本からの投資誘致に積極的に取り組んでいます。
今年は、日本国内27都道府県4市の自治体や企業が参加しました。全日本空輸(ANA)やイズミゼンホールディングスといった大手企業も出展しました。
展示会では、食品や飲料から高齢者向けの健康製品まで、幅広い分野にわたる約4,000点の製品が展示されました。中国でこれほど大規模な日本をテーマにしたイベントが開催されるのは稀です。
この展示会は政治的な出来事の影響を受け、日中関係が悪化した2012年には開催されませんでした。東京電力が福島第一原子力発電所の処理水の海洋放出を開始した直後に予定されていた2023年の展示会も延期されました。
今年の展示会も開催が危ぶまれていました。当初9月12日から14日に開催予定でしたが、出展者には8月中旬に延期が通知され、1ヶ月以上延期されることになりました。
9月には北京で軍事パレードが行われ、全国各地で九・一八事件の追悼式典も行われ、反日感情が高まりました。
この展示会が成功裏に開幕したことは意義深いものです。日本の製品やサービスに触れることで、中国人の対日感情が向上することが期待されます。
イベントに参加していた葛さん(70)は「北京から旅行中にたまたま看板を見て立ち寄りました。日本の化粧品が良いと聞いていたので試しに買ってみました」と話した。
