日本のPVC輸出が減少、安価な中国製品がインドに流入
2024年の日本の塩化ビニル樹脂輸出量は1年ぶりに減少した。最大の需要国であるインドへの輸出は増加傾向にあるものの、2024年は安価な中国製品の抑制により日本などアジア諸国・地域への輸出が鈍化し、単価も下落した。インドも中長期的には自主生産を増やす計画で、日本企業はインドへの依存を是正せざるを得なくなるかもしれない。
日本塩化ビニル工業環境協会(東京都中央区)の統計によると、2024年の塩化ビニルの輸出量は2023年より6%減の58万トンとなる見込みだ。 2015年以降、国内需要と輸出を合わせた日本の塩化ビニルの総出荷量は、国内需要の減少を輸出の増加で補い、約160万トンで推移している。しかし、2024年には国内需要と輸出がともに減少し、総出荷量は142万トンと2014年以来の最低水準に落ち込んだ。
日本の財務省の貿易統計によると、輸出の約7割を占めるインドへの輸出は2023年に比べて13%減少した。大手メーカーのトップは、2024年は設備故障による生産減や海外各拠点への輸出能力低下も影響するが、「インドからの受注減の影響の方が大きい」と語った。
中国からの低価格輸出が増えるにつれ、インド国内に過剰在庫が流通し、日本を含む他国からの輸入の必要性が減る。人口増加と経済成長が著しいインドでは、農業用や建築用のパイプを中心に塩化ビニルの需要が拡大しています。インドは国内生産が需要を満たせなかったため、輸入を増やした。
一方、不動産市場の長期低迷によるポリ塩化ビニルの需要低迷により、中国では余剰製品を安価で輸出する傾向が2024年に強まるだろう。日本国内メーカーは「中国メーカーが多すぎて、低価格競争に陥りやすい」と指摘。
中国税関総署の統計によると、中国のインドへのポリ塩化ビニル輸出は2023年と比較して2024年に20%増加する見込みだ。米ドル建ての単価は前年比9%下落した。アジア市場の状況は悪化しており、各国の貿易統計では韓国や台湾からの輸出単価が7%下落している。日本の輸出単価(円建て)を年間平均為替レートで割って算出したドル建て輸出単価は5%下落した。
