タイの対米信頼度低下
4月6日に発足したアヌティン政権は、米国と中国のどちらにも明確に同盟関係を結ばず、軍事的安定と経済的利益の最大化を優先するタイの伝統的な外交路線を継続している。
タイは伝統的に米国との同盟関係を維持してきたが、2025年のトランプ政権による関税措置や米イスラエルによるイラン攻撃といった要因により、米国の信頼性と存在感は低下している。一方、タイは東南アジアにおける影響力を拡大している中国との関係を深めている。
2025年11月、タイのマハ・ワチラロンコン国王は初の中国公式訪問を行う。習近平国家主席は国王との会談で、友好関係の新たな章を共に築いていきたいとの希望を強調した。タイへの中国投資も着実に増加している。
現在、6,000社以上の日本企業がタイに進出しており、トヨタ自動車が自動車産業クラスターを牽引している。しかし、BYDなどの中国企業は、中国企業の得意分野である電気自動車(EV)分野での取り組みを強化している。日本企業に関しては、スズキはすでに2025年に生産を終了しており、ホンダと日産も生産能力を削減している。三菱自動車も2027年までに一部工場の操業を停止する計画だ。
3月下旬、アヌティン首相は新たに購入したBYDの電気自動車を披露し、燃料価格の高騰の中で電気自動車の利便性を強調した。施政方針演説では、電気自動車の普及促進とサプライチェーンの発展を支援するとみられている。
