ホンダと日産が合併交渉を終了
日産がホンダの子会社化提案を受け入れなかったため、両者の溝は深まり、合併計画は正式に中止された。ホンダと日産は2月13日、それぞれ取締役会を開き、昨年12月23日に両者が締結した覚書を撤回し、経営統合交渉を打ち切ることを決めた。
同日、ホンダ、日産、三菱も共同声明を発表し、ホンダと日産の覚書撤回を受け、昨年締結した三者協力の検討に向けた覚書も終了したと表明した。
結局、ホンダと日産の交渉が決裂した主な理由は、両者の合併方式に関する意見の相違が大きくあったことだった。ホンダは当初の計画を変更し、日産を支配しようとした。日産は相対的に不利な立場にあったにもかかわらず、交渉においてホンダとほぼ同等の扱いを求めた。
振り返ってみると、2024年12月23日、ホンダと日産は経営統合に向けた交渉を開始するための覚書を締結したと発表した。両者は共同で新たな持ち株会社を設立し、ホンダと日産両社をその完全子会社として組み入れ、その後、その持ち株会社を株式公開させ、その時点でホンダと日産は上場を廃止することを協議した。
順調に進めば、2021年にPSAとフィアットクライスラー(FCA)が合併してステランティスグループが発足して以来、世界の自動車業界では最大の合併となり、世界第3位の自動車メーカーが誕生することになる。また、ホンダの時価総額は日産の約4倍で、事業規模や財務状況もホンダの方が優れていることなどを考慮し、新持ち株会社ではホンダが主導的な役割を果たすことで合意し、新会社の社長はホンダが指名した取締役から選任される。
しかし、ホンダはこれに満足していないようだ。 2月4日には、日産がホンダとの合併を中止したとの噂が流れたばかりだった。主な理由は、ホンダが当初の計画を変更し、前述の協力体制には従わない意向を示したためだ。その代わりに、ホンダは日産の株式を100%取得して完全子会社化し、日産の経営権を握り、事業再編を進め、意思決定の効率化を図るつもりだった。ホンダは日産に対し、危機感の欠如、勇気の欠如、経営陣の意思決定の遅さなどを批判した。
日産はホンダの提案に強く反対した。しかも、ホンダは両者の交渉で強硬な姿勢を見せた。日産はホンダが「相手を尊重していない」とみており、子会社の提案は両者の溝をさらに深めた。
NHKは当時、「ホンダとしては、日産を子会社化して経営権を握ることで、業績立て直しなど意思決定を迅速に進められるとみている。しかし、日産は経営統合で対等な関係を重視してきたため、社内の反対も強く、実現は困難とみられる」と分析していた。業界でも、両者の統合は失敗に終わるとの見方が一般的のようだ。そして今、それは真実です。
実際、業界内ではホンダと日産の合併について楽観視していない人が多い。例えば、中国自動車販売協会乗用車市場情報合同支部の崔東樹事務局長は最近、次のように指摘する記事を執筆した。「文化と技術には明らかな違いがある。日産は技術革新とグローバル展開に注力し、先進的な製品の開発に取り組んでいる。一方、ホンダはエンジニアリング技術と製品品質で知られ、自動車製造技術の卓越性の追求を重視している。両者の企業文化と管理スタイルには大きな違いがある。」
ホンダと日産の経営統合計画は、電動化やソフトウエアなどで先行する米国や中国の新興メーカーに、単独では対抗できないというのが業界の見方だ。こうした共通の危機感が経営統合計画を生み出した。しかし、交渉が進むにつれて両社の意見の相違や社内の反対が大きくなり、相互不信が強まり、結局、日本の自動車メーカー間の歴史的な合併は実現しませんでした。
東海東京情報研究所コンサルティングの杉浦誠司主任アナリストは「双方に共通の目的意識が欠けていた。100年に一度の変化の時代に交渉が拙速になり、残念な結果となった。両社の経営陣の商談対応が悪かったと感じた」とコメントした。
杉浦誠司氏は、電動化や自動運転、ITなどの分野への投資は日産単独では莫大なコストがかかり難しいため、新たなパートナー探しは避けられないとみている。ホンダは四輪事業の収益性が低いことが課題で、コスト削減を急ぎ、投資を見直す必要がある。
実際、ホンダの業績は比較的安定しているが、自動車部門の収益性向上は常に長期的な課題となっている。業績が悪化した日産は、事業再編などの課題に直面している。まず、2024年11月に発表した、世界の生産能力を20%削減し、従業員9,000人を解雇するという具体的な計画を実行できるかどうかだ。その上で、将来の投資を促進するための良好な基盤を作れるかどうかにかかっている。
さらに、日産は新たなパートナーを見つける必要もある。最近、フォックスコンの親会社である鴻海グループがルノーの日産株に関心を示しているとの噂が流れている。劉洋偉会長は、同社には日産を買収する意図はないが、協力のために必要なら株式取得を検討すると述べた。
