トランプ:すべての鉄鋼・アルミニウム製品に25%の関税
トランプ大統領は「米国に輸入される全ての鉄鋼製品には25%の関税が課される」と述べ、アルミニウム製品にも同様に適用されるとしている。トランプ大統領は対象国を明示せず、近い将来にさまざまな品目に対する関税を導入すると述べてきたが、税率や具体的な発表スケジュールを明らかにしたのは今回が初めてだ。
2月9日、トランプ米大統領は米国に輸入される鉄鋼・アルミニウム製品に25%の関税を課すと発表した。 「米国第一主義」政策の加速が保護主義の拡大につながるとの懸念が高まっている。
トランプ大統領は大統領専用機内で記者団にこのことを説明した。同氏は「米国に輸入されるすべての鉄鋼製品には25%の関税が課される」とし、アルミニウム製品も同様だと述べた。
トランプ大統領は、近い将来にさまざまな品目に対する関税が導入されると述べてきたが、税率や具体的な発表スケジュールを明らかにしたのは今回が初めてだ。
トランプ政権下では鉄鋼やアルミニウム製品も関税の対象となった。 2018年3月、米国は国家安全保障上の脅威を理由に、通商拡大法第232条に基づき、鉄鋼製品とアルミニウム製品にそれぞれ25%と10%の関税を課した。
それ以来、米国と貿易協定を結んでいるメキシコやカナダなどの国は除外されている。日本はバイデン政権下で鉄鋼製品に対する一部の関税の免除を認められていた。カナダとメキシコも含まれるかと記者団に問われると、トランプ大統領は「全ての輸入品」が含まれると答えた。
トランプ大統領は、米国も貿易相手国が米国製品に課しているのと同じ関税を課すことになる「相互関税」制度の導入を近く発表すると述べた。同氏は、法案は「ほぼ即時」11日か12日に発効する可能性があると述べた。
トランプ氏は選挙運動中、中国に60%の関税を課し、他の国や地域には10~20%の一般関税を課すと述べていた。トランプ大統領は再選後の2024年11月、中国に対する関税10%引き上げとカナダとメキシコに対する関税25%引き上げを発表した。
トランプ政権は2月4日に中国製品に10%の関税を課した。中国政府は2月10日から、米国からの石炭と液化天然ガス(LNG)の輸入に最大15%の関税を課す。
トランプ大統領は2月1日、中国だけでなくカナダとメキシコにも25%の関税を課す大統領令に署名した。首脳会談での合意によると、カナダとメキシコに対する関税の発動は1か月延期され、3月4日に実施される予定となっている。