IMFは2025年にイラン経済が緩やかな成長を予測

国際通貨基金(IMF)は、イラン経済が購買力平価ベースで2025年に1兆7,460億ドルの国内総生産(GDP)に達すると予測しています。これは前年比510億ドルの増加です。しかし、IMFは、同じく購買力平価ベースの一人当たりGDPが、2024年の1万7,222ドルから今年は1万7,103ドルへとわずかに減少すると予測しています。

IMFは、イランのGDPが現行価格で2024年の4,010億ドルから2025年には3,410億ドルに減少し、600億ドルの減少になると予測しています。また、実質経済成長率も大幅に減速し、今年はわずか0.3%にとどまり、2024年の3.4%から低下すると予測されています。

報告書によると、インフレ率は2024年の32.6%から2025年には43.3%に上昇すると予想されています。昨年4.6%増加した財・サービスの輸出量は5%減少すると予測されています。2024年に10.6%増加した輸入量は、今年は9.6%減少すると予測されています。

こうした傾向にもかかわらず、イランは2025年も30億ドルの経常収支黒字を維持すると予想されています。これは、2024年の109億ドルの黒字から79億ドルの減少となりますが、イランが引き続き海外からの収入が支出を上回ることを示唆しています。

IMFはまた、失業率が2024年の7.7%から2025年には9.5%に上昇すると予測しています。政府歳入はGDP比10.6%から9.5%へと若干減少する一方、歳出はGDP比14.7%から14.9%へと若干増加すると予測されています。その結果、政府総債務はGDP比36.8%から今年39.9%に増加すると予測されています。

総投資はGDP比39%で横ばいとなり、前年と同水準を維持すると予測されています。