スウェーデン、環太平洋自由貿易圏(CPTPP)へのEU加盟を提案へ

スウェーデンは火曜日、ドナルド・トランプ米大統領による追加関税の影響に対抗するため、世界最大の自由貿易圏の形成を目指し、欧州連合(EU)に対し環太平洋経済連携協定(CPTPP)への加盟を提案すると発表した。

環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)は、オーストラリア、ブルネイ、カナダ、チリ、日本、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、ペルー、シンガポール、ベトナムの11カ国が2018年に締結した自由貿易協定である。英国は昨年加盟しており、中国も加盟を希望している。

「EUとCPTPPが貿易圏として連携すれば、世界最大の自由貿易圏が誕生するだろう」と、スウェーデンのベンヤミン・ドゥーサ外務貿易大臣は日本からロイター通信の電話取材に答えた。

「米国がますます閉鎖的になり、内向きになっている今こそ、欧州が投資と貿易に門戸を開く絶好の機会だ」と彼は述べた。

トランプ大統領の関税攻勢は、数十年にわたる貿易慣行を覆し、伝統的な同盟への信頼を揺るがし、世界的な景気後退への懸念を高めている。

現在、アジア諸国を訪問中のドゥーサ氏は、スウェーデンが木曜日にブリュッセルで開催されるEU外相会合でCPTPPへの参加を提案すると述べた。

輸出依存度の高いスウェーデンは、EU27カ国の中で自由貿易を最も強く支持する国の一つだが、ドゥーサ氏は、一部の加盟国はCPTPPへの参加に消極的になると予想している。

「我々はフランスのような国と戦う用意がある」と彼は述べた。フランスは伝統的に、特に農産物に関しては保護主義的な姿勢をとってきた。

交渉にはある程度の時間がかかる可能性があるものの、ドゥーサ氏は、セクター別、産業別に交渉を進めることが可能であり、具体的な合意が比較的迅速に締結される可能性があると述べた。

「これはスウェーデンにとって存亡に関わる問題です。スウェーデン国内の医療、学校、社会福祉サービスを維持していくためには、輸出業者がより多くの市場に販売できるようにする必要があります」とドゥーサ氏は述べた。

EUは、ほぼすべてのCPTPP加盟国​​と既に二国間協定を締結しているか、交渉中である。