FRBは2025年にさらなる利下げを予想

UBSのストラテジストは、インフレ圧力が根強いにもかかわらず、FRBが今年後半にさらに50ベーシスポイント(bps)の金利引き下げを行うと予想している。

12月の雇用統計が好調だったことから、2025年の連邦準備制度理事会(FRB)の金融緩和ペースに対する懸念が高まり、先週の米国株価は下落した。雇用者数純増数が25万6000人となり、予想の16万3000人を上回ったことを受けて、S&P500種株価指数は1.5%下落した。失業率は4.1%に低下し、2024年6月以来の最低水準となった。

債券市場は反応し、10年米国債利回りは10ベーシスポイント上昇して4.77%となり、2023年以来の高水準となった。この雇用データは、求人数が6カ月ぶりの高水準に達し、サービス部門が予想外に伸びたなど、ISM調査による力強い経済指標の直後に発表された。特に、ISMの「支払価格」サブコンポーネントが2023年以来の高水準に達し、デフレの進行に疑問を投げかけている。

UBSのストラテジストは、こうした展開はインフレ率が依然として2%の目標を上回っているというFRBの懸念を裏付けるものであり、さらなる利下げを遅らせる可能性があると指摘した。 FRBは2024年12月の会合議事録でも同様の見解を示し、2025年の金融緩和期待を50ベーシスポイントに引き下げた。