日米関税交渉、停滞の兆し

日米関税交渉、停滞の兆しを見せている。トランプ米大統領は、8月1日から適用される新たな関税率について、米国東部時間7日正午(北京時間8日早朝)から貿易相手国への通知を開始した。まず、日本と韓国には25%の関税が課され、報復措置が取られた場合は関税率がさらに引き上げられることが通知された。日米は自動車関税をめぐる溝を埋めることができず、未だ合意に至っていない。上院選挙期間中に日本が譲歩することは困難であり、交渉の進展は選挙結果に左右されることになる。

​​トランプ米大統領は4日、貿易相手国に新たな関税率を通知する文書に署名したと述べた。新たな関税率は「約60~70%から約10~20%の範囲」となる。一部のアナリストは、米国が交渉相手に譲歩を迫る目的で、8月に新たな関税率を導入する予定だと見ている。

米国は、相互関税の国内部分に関する猶予期間が終了する9日を期限として、各国・地域と交渉を進めてきた。一定の成果を上げているのは、英国、ベトナム、カンボジアの3カ国である。米国と中国も緊張緩和で合意している。

ベンソン米財務長官は6日、CNNのインタビューで、8月1日は「新たな交渉期限ではない」と強調した。

日本政府内では、8月の新関税導入により「交渉期間は実質的に延長された」(経済省高官)との見方が広がっている。

自動車関税問題をめぐっては、日米間の意見の隔たりが大きい。交渉責任者である赤沢良昌経済財政相は、4月から6月にかけて7回にわたり米国を訪問し、閣僚協議を継続した。しかし、両国は協議で合意に至らず、一時は9日までに再訪米するのではないかとの憶測も飛び交った。

日本では、7月3日の発表から20日の投票までは上院選挙期間である。トランプ大統領は、日本からの輸入品に対する関税率が「30%または35%」に引き上げられる可能性があると述べた。石破茂首相は6日のNHK番組で、日米関税交渉について「妥協は容易ではなく、時間がかかるだろう」と強調した。

米国側では、ベンソン氏は「日本では20日に上院選挙が行われ、合意に至るには国内的な制約が数多くある」と指摘した。また、安倍首相は「日本との交渉の進展を見守る」と述べ、9日までに合意に至る可能性は低いとの見方を示した。

仮に交渉が参院選後に延期されたとしても、合意に至るかどうかは選挙結果次第となる。自民党総裁の石破茂氏は、自民党と公明党の与党2党で参院の過半数(125議席)確保を目標に掲げている。今回は75議席が改選されないため、獲得議席が50議席に満たない場合、政治体制を含め、多くの変動要素が絡むことになる。

日本経済新聞(中国語版:日経中文網)が3、4日に実施した参院選の早期情勢調査では、改選定数が1の「1人区」で自民党と公明党が苦戦を強いられており、選挙全体を左右する可能性がある。選挙期間中に関税引き上げを決断すれば、政権にとって打撃となる。

​​この時期の日米交渉で担当閣僚らが個人的な関係を深めたとしても、日本の政治基盤が不安定になれば、決定的な譲歩は難しく、交渉への影響は避けられないだろう。